ビタミンEは、抗酸化作用を持つ脂溶性ビタミンの1つで、フリーラジカル(活性酸素)によるダメージから細胞を保護する働きがあると言われています。
抗酸化作用の他に、抗炎症作用や肌本来のバリア機能を高める可能性があることからも、ビタミンEは、健康な肌を維持するための重要な成分であると考えられています。
以下に、その役割について解説します。
「酸化ストレスから肌を保護する働き」
ビタミンEが健康な肌を維持する役割を果たす理由の1つは、紫外線やその他の環境ストレスによる酸化ストレスから肌を保護する働きにあります。
肌細胞がこれらのストレスにさらされると、ダメージを受けて弾力性が失われ、シワや小ジワなどのエイジングサインにつながる可能性があります。
ビタミンEはフリーラジカル(活性酸素)を中和し、酸化ストレスを防ぐ働きがあるため、こうした老化の兆候を抑え、健康な肌の質を維持、向上させることが期待できます。
「肌のバリア機能を高める」
ビタミンEは、肌本来のバリア機能を高めることで、肌の質を向上させることも考えられています。
肌のバリアとは、水分を取り込み、有害な物質を排除する役割があり、このバリア機能が低下すると、乾燥、炎症、その他の肌悩みの原因となります。
さらに、ビタミンEには抗炎症作用もあるため、肌の赤みや炎症を抑え、より滑らかな肌の色や質を維持することが期待できます。
つまり、ビタミンEは、肌のバリア機能を強化し、肌のキメを整え、健康な状態を維持することに役立つのです。
このように、ビタミンEは肌の健康の維持に役立ちますが、肌の健康に影響を与えるその他の要素があることも意識することが重要です。
その要素は主に6つあります。
1、水分補給:肌の水分を保ち、ふっくらとした健康的な肌を保つために、こまめに水分を補給する。
2、紫外線予防:紫外線は肌にダメージを与え老化を早める原因となるため、衣服や日焼け止めなどを活用して予防する。
3、栄養バランスのとれた食事:肌をつくる材料となる栄養素、ビタミン、ミネラル、タンパク質、良質な脂質をバランス良く摂る。
4,十分な睡眠:睡眠不足は、肌のくすみや疲れの原因になるため、十分な睡眠をとる。
5、ストレス対策:慢性的なストレスは、ニキビや酒さ(鼻・頬・あごなどが赤くなる病気)などの肌トラブルの原因になるため、運動や瞑想、セラピーなどにより、ストレスをコントロールする。
6,喫煙や過度な飲酒を控える:タバコやアルコール摂取は、早期老化と肌ダメージの原因となるため、喫煙や過度な飲酒を控える。
健康な肌を維持するには、このような生活習慣を意識すると同時に、ビタミンEが豊富な食品(種実類、野菜、植物オイル、豆類、魚類など)を食べることが大切です。
また、食事だけでは不足しがちな栄養素の1つでもあるので、サプリメントを活用して補いましょう。