現在日本では、糖尿病と糖尿病予備軍の数は2000万人を超えていると言われています。
これは、概算で人口の15%ほどを占めています。
これでは、糖尿病による医療費も莫大なものになるので、国としても糖尿病予防には重視しています。
そこで注目されているのがサプリメントです。
今日は糖尿病対策のサプリメントの成分をご紹介したいと思います!
難消化性デキストリン
人間の消化酵素では分解できないでんぷんの事です。
水溶性食物繊維の一種であり、食後の急激な血糖上昇を抑える働きが報告されています。
また、大腸まで行くと、腸内細菌が短鎖脂肪酸に分解し、若干のエネルギー源になることも分かっています。
ちなみに今現在、認証されている特定保健用食品(トクホ)のほとんどは難消化性デキストリンの含有する商品です。
このトクホについてもいろいろ話したい話がありますので、
それはまた今度記事にします。
サラシア由来サラシノール
サラシアという植物から抽出したサラシノール。
これは炭水化物などの分解を阻害する働きがあります。
炭水化物も分解できなければ吸収はできませんので、血糖を上げることはできません。
注意点としては、本来吸収されるはずの炭水化物が吸収されずに大腸までとどいてしまうので、腸内環境の変化が起こりうるという事です。
様子を見ながら使用しましょう。
大麦β-グルカン
以前きのこにはβグルカンが豊富で免疫を上げる!という記事を書きました。
きのこのβグルカンはβ-1.3 1.6 結合でしたが、
大麦のβグルカンはβ-1.3 1.4 結合となっています。
この結合の違いで性質が違うというのだから不思議ですね。
大麦βグルカンは水溶性の食物繊維になります。
水溶性食物繊維は水に溶けることができるので、
お腹の中でβグルカンが水と溶けてゼリーのようになります。
すると一緒に入ってきた炭水化物も巻き込むので
炭水化物の吸収を阻害して血糖を上げにくくするのです。
これらが、糖尿病サプリメントとしての機能が認められている栄養素です。
これらに共通して言えることは
【糖の吸収をおだやかにする】 ということ
まぁ、悪くはないのですが、
体の中に入ってしまった糖のことは考えられていませんよね。
これでは甘いと言わざるを得ません。
分子栄養学では、自分の体の機能を高めるための栄養を大切にします。
今回の糖尿病というテーマで考えるなら次のようになるでしょう。
体にとって本当に必要な栄養素
たんぱく質…体の主原料であり、インスリンもたんぱく質を原料とします。
クロム…インスリンと協力し細胞にブドウ糖を取り込ませ、利用させる働きがある。精製された砂糖を摂るとクロムは排出されやすい
マグネシウム…様々な働きを補助することにより血糖値を安定させる
ビタミンC、パントテン酸…副腎の回復に、副腎は血糖調整する臓器です。
亜鉛…成長ホルモンや性ホルモン、インスリンの正常な働きに必要
体にとって本当に必要な栄養素で考えると、少し視点が違うのが分かりますか?
サプリメントといっても、すべて一括りにされてしまうので、同じに思われがちですが、
ちゃんと勉強すると、もっと細かく分類できます。
本当に自分が必要なサプリメントは一体どれなのか?を考えるうえでも重要な知識になります。
しっかり学んで、自分の目指す健康に当てはまるサプリメントを選びましょう!