ビタミンEは、体の機能を正常に保つために不可欠な脂溶性の抗酸化物質です。
体内で酸化ストレスや炎症を引き起こす有害物質である「フリーラジカル」によるダメージから細胞を保護する栄養素の1つで、「若返りのビタミン」とも呼ばれています。
「フリーラジカル」は、日常の代謝過程の他、紫外線、大気汚染、タバコの煙などの外的要因にさらされた結果、体内で生成されます。
このフリーラジカルが過剰に発生すると、がんや心臓病、老化など様々な健康問題に関わる酸化ストレスの原因になります。
フリーラジカルによるダメージのリスクを減らすには、抗酸化物質を多く含む栄養素をバランスよく摂ることが大切です。つまり、酸化ストレスや炎症を抑えることに役立つビタミンEの摂取は、様々な病気の予防に役立ち、健康維持やQOL向上に繋がります。
ここでは、QOL向上に役立つビタミンEの働きを紹介します。
慢性疾患のリスクを軽減
心臓病、アルツハイマー病、がんなどの慢性疾患に対する予防効果があると言われています。
これらの疾患を予防することで、疾患に関連する痛みや不快感、活動の制限のリスクの低減に繋がり、QOLを向上させることができます。
健康な肌の維持
皮膚の炎症と酸化ストレスを軽減するため、皮膚を正常に保つことに役立ちます。
また、紫外線による肌のダメージを防ぐ効果も期待できます。
目の健康をサポート
酸化ストレスや炎症から目を保護する働きがあり、目の健康維持、増進に繋がります。
これは、高齢者の失明の主な原因となる加齢黄斑変性症の予防にも役立ちます。
免疫機能を高める
感染症や病気から体を守っている白血球の産生に関わっています。
つまり、免疫機能を正常に維持するためには不可欠であり、免疫機能を維持することは、感染症や病気のリスクを低減することに役立ちます。
認知機能を高める
認知機能の低下や認知症の予防に役立つと言われています。
脳機能を維持することは、加齢に伴う身体機能や思考の低下を予防し、高齢になっても心身の健康と自立性の維持に役立ちます。
血行促進
血液の流れをスムーズにする血行促進作用があります。
血行不良による疲れ、肩こり、頭痛、冷えなどの改善に効果的です。
また、強力な抗酸化力により、コレステロールや脂肪の酸化を防ぎ、血管のしなやかさを守ることも生活習慣病の予防や改善に役立ちます。
このように、ビタミンEは様々な病気の予防や体の機能維持に役立ちます。
体内には、フリーラジカルによるダメージを抑えるシステムは備わっていまが、現代のライフスタイルでは、身体が対処しきれない程のフリーラジカルを発生させる要因が多くあります。
フリーラジカルを中和させるビタミンEなどの抗酸化物質を積極的に摂ることで、健康や若さを保ち、QOLを向上させましょう。